不祥事多き今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
夏休み手前となりました。
大学2年生になったので物理学もいよいよ専門的な内容に入っていくのかなと思いきや、1年の時の復習から入りやがりました。
正直なところ退屈なもんです。授業料返せや。
とぼやいても仕方ないので、自分である程度予習することにしました。
その際使用した参考書が中々良いものだったので紹介しようと思います。
注意書きなのですが、私はその道の方としてはまだまだ青二才であります。
所々気にくわない点があることと思われますがどうぞ了承願います。
原島鮮 質点と剛体の力学
こちらになります。
図書館で見つけた本でして、カバーは付いていませんでした。
原島鮮とは
作者の原島鮮(はらしまあきら)先生について少々触れましょう。
この方はすでに亡くなられておりますが、参考書が非常にわかりやすいと定評があり古くから教科書として用いられてるほどだそう。
僕自身は本屋でこの方の「力学(第3訂)」を読んだのをきっかけに知ることとなりました。立ち読み程度でしたが、実に腑の落ちる解説が書かれていました。
ネットでも評価が高かったので大学図書館で借りて読んでみた。。。という流れになります。
本題
まず最初に衝撃的だったのが、慣性の法則について。
こちらの本では「質点は、ほかの物体から十分遠く離れると等速直線運動をする」
と記述してます。
「慣性の法則」を知ってる方からしたら驚きの内容なのではないでしょうか。
大抵は「力が作用しない限り静止、または等速直線運動をする」という内容で書かれているものだと思っていました。
この本によると「力の定義がまだなされていない段階でこのような説明をするのは適当ではない。」
。。。っっ!!!
なるほど!!考えたこともありませんでした。
高校までであれば、慣性力を導入するとき以外は特に慣性系については特に意識するようなことはありませんでした。
でも力学では物体の運動を考えるときは、この慣性系を基準にしていることを忘れてはならんのですね。
この本ではそれ以降でも物体は慣性系上で運動しているということを強調(?)して書かれています。
例えば、角運動量保存の法則の記述。
”質点が慣性系の原点Oから中心力の作用を受けて運動するときには、Oのまわりの角運動量は保存される”
(原島鮮 質点と剛体の力学 102頁)
慣性の法則は運動方程式の特別な場合?!
運動の第2法則、すなわち運動方程式によると
「質量mの質点にほかの物体から力Fが働くときは、質点は慣性系に対して、力の方向に、これに比例し、質量に反比例する加速度aをもつ」*1ということができます。
でもこれって、力がはたらいてないときは加速度を持たない、ってことで第一法則と同じことを言ってるんじゃないかっていう疑問が生じるのですね。
ちなみにこの疑問を提起したのはあの有名なレオンハルト・オイラーだそうな*2
オイラーすげぇな。。
でもこの話を解決する糸口が慣性系なんですよね
雑な言い方をすると、第一法則では慣性系を導入してると。んでその上で物体の運動を展開していくよっていう流れなんですね。
結局買った(笑)
ブックオフさんで約半分のお値段で売られていたので即購入しました。
いつもお世話になってます。